リングの中央に立つその姿には、常に闘志が漲っている。
YA-MANという名前は、今やキックボクシングだけでなく、総合格闘技の世界にもその衝撃を響かせている。
どこか不良じみたその風貌、派手な言動、そしてリングで見せるKO劇は、格闘技の常識を軽々と飛び越える。
彼の過去、現在、そして未来。
YA-MANがなぜこれほどまでに人々を惹きつけるのか。
本記事では、彼のキャリアを「KO」「総合」「YA-MAN」という3つのキーワードから掘り下げていく。
概要(記事ポイント)
- YA-MANのキャリアと転機になった試合
- 総合格闘技参戦の理由と背景
- 実際のKO勝利エピソード
- 朝倉未来やファイトクラブとの関係
- 今後の可能性と展望
KO職人YA-MANという生き様:キックから総合へと踏み出した格闘家
YA-MANは1996年生まれの埼玉県出身。
かつては暴走族に近い生活をしていたと公言しており、学校にはあまり通わず、バイクで街を流していたという。
だが、そんな彼を変えたのが「格闘技」だった。
彼が注目を浴びたのは、RISEでのキックボクシング戦績だ。
とくに2022年の「THE MATCH」で芦澤竜誠を1ラウンドKOで下した試合は、まさにYA-MAN劇場の真骨頂。
打ち合い上等、被弾しても前に出るその姿勢が観客の心を掴んだ。
彼の戦い方は、倒すか倒されるか。
「判定で勝っても何も残らない」と言い切り、常にKOを狙って試合に臨む。
参考リンク:YA-MAN 試合一覧(RISE公式)
だが、彼のキャリアはキックだけでは終わらない。
2023年、YA-MANは満を持して総合格闘技(MMA)へと足を踏み入れた。
この決断は、格闘技界にとっても、彼自身にとっても大きなターニングポイントだった。

オープンフィンガーと共に──「KO」にかける信念
YA-MANが愛用するのはオープンフィンガーグローブ(OFG)。
打撃の威力がよりダイレクトに伝わり、KO決着が増えるルールだ。
2021年、「YA-MAN vs 鈴木宙樹」の試合はまさに伝説。
血まみれの打ち合い、そして逆転のKO勝利。
YA-MANの名前を全国に知らしめる一戦となった。
この試合後、彼はこう語った。
「打ち合いは怖くない。むしろそれが格闘技の美学。」
血まみれの激闘「YA-MANvs.鈴木宙樹」
2021年の「RIZIN LANDMARK vol.1」で行われたOFGルールの試合。
お互い顔面を殴り合い、血みどろの打ち合いとなったこの試合は、視聴者から「伝説の一戦」「格闘技の原点」と言われた。
YA-MANはダウンを奪われつつも、逆転のKO勝利。
この一戦で一気にファンを増やした。
「打たれても下がらない、むしろ打たれることでスイッチが入る」
というスタイルはこの試合で確立した
その哲学は総合格闘技においても揺らぐことはない
2023年以降YA-MANはRIZINや自身がプロデュースした「FIGHT CLUB」でOFGルールの総合戦を展開。
2023年11月、「朝倉未来 vs YA-MAN」の一戦では、衝撃の1R KO勝利を飾り、格闘技ファンを震撼させた。
YA-MANと朝倉未来の関係
両者は以前から交流があり、YA-MANは朝倉未来のジムに出稽古に行くなどの関係性がありました。しかし、2023年10月中旬頃から、YA-MANがSNS上で朝倉未来を挑発する投稿を行うようになり、次第に緊張感が高まっていきました。
「FIGHT CLUB」での対戦:
2023年11月19日、YA-MANがプロデュースする格闘技イベント「FIGHT CLUB」のメインイベントで、YA-MANと朝倉未来が対戦しました。この試合はオープンフィンガーグローブ(OFG)を使用したキックボクシングルールで行われ、YA-MANが1ラウンド1分16秒で朝倉未来をKOするという衝撃的な結果となりました。
「FIGHT CLUB」について:
「FIGHT CLUB」は、YA-MANがプロデュースする格闘技イベントで、全試合がOFGを使用したキックボクシングルールで行われるのが特徴です。第1回大会ではYA-MANと朝倉未来の試合が大きな話題となり、その後、第2回大会も開催されるなど、注目を集めています。
この試合は、多くのファンやメディアから注目を集め、格闘技界における大きな話題となりました。
こうしたKO劇の裏には、日々の練習と、何よりも「魅せる」という強い信念がある。
勝つだけでは意味がない──
それがYA-MANのスタイルだ。
総合という新天地──格闘技の未来を背負う者
YA-MANはなぜ、わざわざルールの違う「総合格闘技」へ挑んだのか。
その背景には「格闘技をもっと盛り上げたい」「死ぬ気でやる奴が少なくなった」という危機感があるという。
キックではすでに名を挙げた彼が、未経験の寝技や組技も含む総合に挑む姿は、多くの若者に刺激を与えた。
そして彼は、その中でもKOにこだわり続けた。
例えば、2024年の超RIZIN.3では鈴木博昭を1Rで沈めた。
この試合では、リングサイドに「にじほさん」という有名キャバ嬢が応援に駆けつけていたことでも話題に。
参考:東京スポーツ記事
YA-MANは試合後、にじほさんのキャバクラで祝勝会を開催。
シャンパンを8本入れ、総額136万円を支払ったことがニュースとなった。
こうした“見せ場”をつくる姿勢も、彼のプロフェッショナリズムの一部なのだろう。
YA-MANと六本木のキャバクラ嬢・にじほ
試合への招待と応援:
2024年7月28日に開催された『超RIZIN.3』で、YA-MAN選手は鈴木博昭選手に1ラウンドKO勝ちを収めました。この試合には、にじほさんが観戦に訪れており、彼女の来場がカメラに映し出されると会場は大いに盛り上がりました。
祝勝会とSNSでの交流:
試合後、YA-MAN選手はにじほさんの勤務する店舗を訪れ、祝勝会を行いました。彼はSNSで「手作りケーキありがと!」とコメントし、にじほさんとのツーショット写真を投稿しています。また、シャンパン8本を注文し、合計136万円を費やしたことも明かしています
周囲からの反応:
この一連の行動に対し、同じく格闘家の平本蓮選手がSNSで「もう辞めなさい」とコメントするなど、周囲からも注目を集めています。
これらのエピソードから、YA-MAN選手とにじほさんの関係は、試合の応援や祝勝会を通じて親しいものとなっていることが伺えます。nikkansports.com
さらに、YA-MAN選手がにじほさんについて語っているインタビュー動画がありますので、興味があればご覧ください。
魅せる覚悟と、次に待つKO劇──YA-MANの未来
2025年3月、YA-MANはRISE ELDORADOでミゲール・トリンダーデと対戦し、1RでKO負け。
それでも彼は、「まだ終わっていない。再戦したい」とマイクで叫び、会場を沸かせた。
この敗北が、YA-MANを終わらせるものではない。
むしろ、これからが本当の試練であり、格闘家としての深化の時期なのだ。
「誰よりも努力して、誰よりも魅せるKOを届けたい」
その信念は、キックであれ総合であれ、変わることはない。
2025年5月には再びRIZINへの参戦が期待されており、彼の次なるKO劇を待ち望むファンも多い。
勝敗以上に「ストーリー」がある選手。
それがYA-MANという存在だ。
YA-MANの現在と今後の展望
2025年3月29日の「RISE ELDORADO 2025」で、YA-MANはポルトガルの強豪トリンダーデにTKO負け。試合後には「まだ終わってない」と発言し、5月のRIZIN出場を希望。
本人も「負けても前に進む。むしろこの悔しさが次につながる」と語っており、復活に期待がかかる。

KOを量産して面白い試合をする男YA-MANは、単なる総合格闘家ではない
YA-MANは、単なる格闘家ではない。
過去のヤンチャな生き方を経て、格闘技にすべてを懸ける男に変わった。
キックから総合へ。
その中で一貫しているのは「KOにこだわる」という信念と、「見せ場を作る」プロ意識。
YA-MANという男の魅力
- 常に前に出るスタイル
- 自信満々でカリスマ性がある発言
- 血と汗にまみれた実力派ファイター
- 若者たちに夢と刺激を与える存在
「荒削りだけど人間味がある」「試合だけじゃなく人生を賭けてる」
そんな彼の姿勢が、多くのファンに愛される理由になっている。
朝倉未来との一戦、にじほさんとのエピソード、ファイトクラブのプロデュース…。
すべてが彼のキャリアに彩りを加えている。
これからもYA-MANは、総合格闘技の中心でKO劇を魅せ続けてくれるだろう。
その先にある未来が、格闘技という世界をさらに面白くしてくれると信じている。
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